2006年03月06日

歌舞伎が好きなんじゃない。

060306.jpg今日は国立劇場に『當世流小栗判官』を観に行く。猿之助のいない猿之助一門によるこの舞台は、3/5が初日だ。つまり幕が開いて2日目に観た。だいたい僕は演技や段取りが堂に入ってくる中日を過ぎたあたりに観に行くので、今日のような出来たての舞台は初めて観る。が、さすがに研究熱心で稽古をキチッとこなす猿之助一門だけあって中途半端な舞台ではなかった。 
 
この『當世流小栗判官』は1997(平成9)年7月の歌舞伎座で、猿之助による7演目を観ている。これが実に素晴らしかった。今は亡き澤村宗十郎さんが休演で、客演なしで一門だけの座組だったのだが、その必死さが伝わる忘れられない舞台だった。大学4年生の僕は、『夢二人形』の撮影の直前だったが、3回も歌舞伎座に足を運んだ。 
 
さて今日の舞台だが、2部構成にしたので時間に余裕があり、これまでカットされていた場を復活させたり、また他にも沢山のアレンジがあって大変に観やすかった。猿之助が演じていた2役は、小栗判官が右近、浪七が段治郎と、これは適材適所だと思った。どちらも颯爽としていて、体のキレも抜群。 
ところがだ、僕はどうにも気持ちよくなかった。気持ちいいという言葉が適切かどうか分からないが、なんていうのか、そう、ときめかないのだ。それは猿之助がいないからだ。猿之助がいない猿之助歌舞伎にはどうにもときめかないのだ。暴論を覚悟で言うと、僕は歌舞伎が好きなんじゃないと思う。歌舞伎が好きなら、今日の舞台は充分に気持ちいいはずだ。つまり僕は歌舞伎が好きなんじゃなくて、猿之助、その人が好きなのだ。


posted by 山崎達璽 at 00:00| 観劇記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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