2008年07月26日

大自然の前では

20080726140031.jpgうちは鎌倉の里山の麓にあって、“大”とまではいかないが、“中”自然に囲まれている。名古屋市内の(不健康でつまらない)都会に育った僕は、リスやフクロウなど初めて目にする生き物がいっぱいだ。

今朝、玄関の前にヘビがいた。初の生ヘビだ。ビビりな僕はいったん引き返して(逃げて)、しばらくして出直した。
すると、スズメより二まわりぐらい大きな鳥が尋常じゃないぐらい鳴いている。見上げたら玄関の脇の木の上にさっきのヘビが巻き付いていた。よく見るとそこには鳥の巣があった。
「小枝とビニール紐を巧みに編んで丁寧に作ってるなあ」
と、呑気に感心してる場合ではない。巣がヘビの襲撃に遭っているのだ。ヘビはスルスルと下りてきた。腹が膨らんでいる。ヒナを食べたのか? 地面に目をやると、案の定、二羽のヒナが落ちている。
「やばい。助けねば!」
傘の先でヘビをつつこうとした矢先、ヒナの一羽にかぶりつきそのままブロックの隙間に逃げてしまった。
「せめて一羽を……」
咄嗟に素手で一羽を掴む。段ボールに緊急避難させる。親鳥はなおも鳴き続ける。ブロックをどかすと、ヘビの腹には二こぶの膨らみが。あまりの怒りに傘で突き刺してやろうと思うも……
「いやいや、これも生態系だ。人間の感情で食物連鎖に介入してはいけない。だって僕の好物は唐揚げじゃないか」
などと考えているうちにヘビはいずこへか逃げていった。
さて、助けたヒナをどうするかだ。素人の人間の手で育てることは不可能だろう。巣に戻したらまた襲われるかもしれない。しかし巣を移動することは物理的に不可能だ。
「やはり戻すしかない」
結局、虫網を使って巣に戻した。しばらくして親鳥は小さなセミを咥えてやってきた。ヒナは何事もなかったようにそのセミを食べていた。もちろん生きたまま。

34歳目前の男子はこの光景を見て涙が出た。大自然の前では人間は無力だ。田舎は自然の有り様があまりにドラマティックで、そして残酷なまでにクールだ。


posted by 山崎達璽 at 23:07| 筆のすさび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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