2009年05月07日

『GOEMON』

『GOEMON』を観る。正直なところ期待はしていなかった。が、これがこれがなかなかの傑作。うん? 傑作と断言していいのか……今日はまだ興奮冷めやらぬ状態なのでそう言っておこう。
予告を見る限り美術や衣裳がハチャメチャだったので、これは日本の歴史の設定を借りただけのオリジナル・ストーリーだろうと思っていたが、いやいやそんなことはない。ポイントポイントでは史実を踏まえていて、その脱線の仕方や戻り方のバランス感覚が秀逸。名うての予備校講師が講義を脱線して、どんどんと外していってしまい、ふと「ちょっと脱線し過ぎました」と言って本線に戻る、あの瞬間の気持ちよさに近い。
とにかく作品全体を貫く美術様式がすごい。僕の好きなチャン・イーモーの『HERO』をもっと進化させて日本に置き換えたようだ。シネスコのスクリーンいっぱいに広がるそのビジュアルだけで充分価値がある。そこははなまる。
特筆すべきは織田信長を演じた中村橋之助。本作では信長が主人公たちにとっての正義になっている。その立ち位置を踏まえた精神性の造形が実に巧み。『敦盛』を舞うところなんて鳥肌が立った。


posted by 山崎達璽 at 21:59| 映画レヴュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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