2013年01月29日

『暗殺の森』仏版サントラ

2013-01-29 21.20.39.jpg「山崎さんの人生ベストワンの映画ってなんですか?」
「言っても知らないと思いますよ。マニアックだから」
「僕、映画好きなんで分かりますよ! 教えてくださいよ〜」
「ベルナルド・ベルトルッチの『暗殺の森』です」
「……」
「……」

その『暗殺の森』(70)の未発表曲を含むサントラがフランスで発売されました。
1000枚限定とか(^^;)
どこまでも続く蒐集癖道です。さっそく買いました。

左上が1992年に日本で初CD化されたもの。
右上が1995年にアメリカで発売されたもの。

中央が、今回のフランス版。
8曲の未発表音源がありながらも、なぜか既発表の2曲が入っていません。

にしてもこれは名盤。
不動の我が生涯ナンバーワン映画です。

posted by 山崎達璽 at 22:17| 蒐集癖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月23日

大島監督への憧れ方のひとつ

2013-01-23 20.03.26.jpg画像の右側に大きく写っているのは、1999(平成11)年に公開された『御法度』のパンフレットの一ページです。
このヴィジュアルはいろんなところに使用されていたので、ご覧になった方も多いかもしれません。
今となっては監督自身がアートワークに登場することは珍しくありませんが、当時、少なくとも僕は度肝を抜かれました。
そして憧れを抱いてしまったのです。
それからです、僕も、「方向性が見えない」「何がしたいの?」とさんざん言われながらも前面に出るようになったのは。
左に小さく写っているのが、最初に大々的に僕がアートワークに出た、2001(平成13)年の上映イベントのチラシです。
とはいえ、しょせんは小心者ですから、素、というか、普段着(洋装)では恥ずかしくて、作品のテイストに合わせた着物姿で武装をしなければなりません。
男きもの道に入っていったきっかけは、大島監督へのひとつの憧れ方だったのです。

posted by 山崎達璽 at 21:01| 男きもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月16日

NHKスペシャル『父と子 市川猿翁・香川照之』についての随想

2013-01-06 22.45.10.jpg件のNHKスペシャル『父と子 市川猿翁・香川照之』ですが、さすがに正月休み最後のゴールデン中のゴールデンに放送されただけあって、様々な感想を見聞きします。
僕の目が勝手に選り好みしているとは思いますが、圧倒的に絶賛派が多いですね。それは父と子の生き様に対するものであったり、あそこまで突っ込んだ取材の姿勢に対してだったり。

もちろん、否定的な意見もあります。一番多いのは、
なぜに藤間紫さんに触れないのか?
確かに、猿之助・紫と云えば、“W不倫の果て……”の枕詞で語られてしまいます。そりゃ人類の歴史は所詮男と女が全て。その切り口がいちばん興味を引いて単純明快です。僕も幕の内外からいろんな話を聞きましたが、その真意なんて当人しか分からないことでしょう(苦笑)。
もちろんNHKの性質上、やはりそこには触れられないはず。でも、別の角度から見ると、これは父と子、さらには長男と長男が主軸です。背負っているものは比べものになりませんが、僕も長男の長男なので、その複雑な関係性はよく分かります。58分という放送時間で、そのデリケートな主軸がぶれてしまうと番組として成立しなくなってしまうと思います。まあ、そこらへんは民放さんに譲るということでしょうか(苦笑)。

それと、あのドキュメンタリーで描かれていることが全て真実だと錯覚してしまうのも危険です。
例えば、口上の引きの画。時系列では初日の舞台とされていますが、初日の猿翁さんは挨拶の最後に両手を掲げていたので、あれは別の日の映像です。そういうのは他にもあるでしょう。ま、これは映像の世界ではホワイト・ライですし、重箱の隅をほじくるような話なので置いておいて……
肝心要は、物事は多面的ですし、人間には多面性があります。ドキュメンタリーは作家(ディレクター)による一つの「解釈」に過ぎないと思うんです。取材した素材をその「解釈」に基づいて取捨選択して編集して仕上げていく訳であって、それは真実とは別の物です。

あのNスペについて、“綺麗事にすぎない”という辛辣な意見も散見しました。やはり、ホントのところは当の本人たちにしか分からないことです。でも、僕はそれでいいと思うんです。僕は高校2年の時に三代目市川猿之助の歌舞伎を観て、自分なりに解釈して、それから三代目さんの芸術観や人生観、生き様そのものを知るようになって、また自分なりに解釈して、それで自分の人生が豊かになったわけですから。

posted by 山崎達璽 at 22:34| 筆のすさび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月09日

NHKスペシャル『父と子 市川猿翁・香川照之』

2013-01-09 16.31.11.jpg1/6(日)にオンエアされたNHKスペシャル『父と子 市川猿翁・香川照之』を改めて観ました。我が敬愛なる猿翁さんですから、一度目はその濃度の高さに消化しきれずで、それでも今日はいくばくかは冷静に観られました。

よくもこんな密着が出来たなあとホント、感心してしまいます。派手さはない作りですが、終始一貫した客観性と冷静さ。すごいディレクターです。それを許した父子もまたすごい度量。
ディレクターの取材ノートはこちら

いろいろと名場面がありますが、あまり触れられないであろう箇所を二つ。

猿四郎さんと化粧の稽古をしている中車さん。スマホにある化粧の画像を見ながら、「最初、おやじがやってくれたヤツは……」と。「おやじ」って。男子はよく分かるんじゃないですかね、この感覚。人前では「おやじ」って呼ぶんですよね。本人の前では「お父さん」とか「父さん」って呼ぶくせに。中車さんの口から自然に「おやじ」って出たの、すごく感動的でした。

久方振りの化粧の稽古をする猿翁さん。その準備をお弟子さんたちがやっていて、あれは猿紫さんでしょうか。「お化粧ね、もう使うことないと思ってたから複雑なんじゃないでしょうかね……」と師匠の気持ちを代弁していましたが、お弟子さんたちが本当に嬉しそうで、いい顔をされていました。
みんなそうですよ。この襲名は「もうない」って思ってたことの連続でした。これでもかこれでもかと。そこがいかにも澤瀉屋です。

「喜びも哀しみも苦しみも全て ここには真実がある」
との猿翁さんの言葉が胸にしみいりました。

中車さんの覚悟の初舞台、猿翁さんの奇跡の復帰、それぞれの最初の瞬間に客席に居合わせたことを我が生涯の誇りにしていこうと思います。

posted by 山崎達璽 at 17:25| 筆のすさび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月05日

Nスペの憂鬱

明日6日放送予定のNHKスペシャル『父と子 市川猿翁・香川照之』。テレビの前に正座して観ようかと非常に楽しみにしているんですが、懸念がないわけではありません。
世間の倫理観からはおよそ誉められたものではないプライベートな部分が取り上げられるであろうし、猿翁さんの病人としての今が大きく映し出されるはずです。
それが正月休み最後の日曜の、大河ドラマの後、まさにゴールデン中のゴールデンに放送されます。
往事を知る歌舞伎ファンはいいと思うんですが、アラフォー世代以下の、「猿之助歌舞伎」を知らない人たちがそれを目の当たりにするわけです。
その人たちがどう思うか……。どんなに三代目さんがすごかったと語っても映像の力は絶大です。哀れみと罵詈雑言? 想像したくないですね。

そんなNスペの憂鬱を歌舞伎ファンに話したら、「でも、私たち、歌右衛門さんや梅幸さんにそうだったじゃない」と。確かにその通り! 僕は、歌右衛門さんについては最々晩年、梅幸さんも晩年しか観ていなくて、その時はひどいことを言ったものです。青臭くて生意気な20代ですからね。最近になってようやく梅幸さんの魅力が分かり掛けてきたぐらいですから。
オンエアを前にそんな自問自答を繰り返しております。


さて、三代目猿之助といえば「スーパー歌舞伎」。“現代の感性で創作した”とよく言われます。この現代性ですが、厳密には80年代の感性なんですね。やがてバブル景気へと高揚していくイケイケドンドンな空気感。いわゆるそんな“バブリー”さも今や一つの歴史です。
その時代時代の現代性を取り込む精神(本来は江戸歌舞伎の精神)を十八世勘三郎さんが踏襲したのは否定できないでしょう。だから、「現代の観客にも受け入れやすい歌舞伎は中村屋が作った」という言い方は明らかに間違い。そこらへん、ちゃんとしてもらわないと(-.-#)
posted by 山崎達璽 at 09:34| 筆のすさび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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