2010年11月16日

『ゴースト もういちど抱きしめたい』

楽しみにしていた『ゴースト もういちど抱きしめたい』を観る。
公開直後とあって、平日の昼間なのに結構な混雑。ほとんどは韓流好きであろうおばはんたち。しかし、あの人たちはすごい。予告編中からべちゃくちゃしゃべり、本編が始まってもひそひそしゃべる。茶の間でテレビを観る感覚だ。クライマックスのほのかなラブシーンでは身を乗り出して、終盤に向かってはハンカチで涙をぬぐう。本能の赴くままだ。映画興行はおばはんたちに支えられているといっていい。
オリジナルの『ゴースト/ニューヨークの幻』が公開されたのは1990(平成2)年。高校1年の冬、当時の彼女との初デートでこの映画を観た。まだまだ純粋なヤングだった僕はボロボロ感動し、ろくろのシーンの妙なエロティックさに照れていた気がする。それはさておき……。
このアジア版リメイクは、まあ予想通りの出来だった。が、樹木希林さんは期待以上。ウーピー・ゴールドバーグをはるかに凌ぐ好演・怪演。久々に爆笑してしまった。希林さんは例によって必要以上に熱くならないし、はしゃがない。湿っぽくならないし、終始どことなく気品を漂わせる。さすがである。
で、作品についてだが……。主人公の二人がなぜ惹かれあったのか、そこが弱い。もう少しそこを丁寧に描いて欲しかったと思う。が、どうかなあ、恋はするものじゃなくて落ちるものだから、それでもいいのか。あと、心理描写が単純すぎる。ハラがない。日本人はあんなに直情的に動かないと思うのだが、そこはアジア市場を見込んでのことだろうか。
ろくろのシーンはもって行き方にに無理があったが、まああれは一つの様式美だ。ラストで死んだ相手の思いを馳せながら一人でろくろを回すのは、溝口健二の『雨月物語』へのオマージュなのだろうか。
鈴木砂羽がなんだかムチムチしててすごくよかったなあ。


posted by 山崎達璽 at 16:57| 映画レヴュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。