2011年06月07日

『ノルウェイの森』<エクステンデッド版>に思う

今日、たった1週間だけ限定公開されている『ノルウェイの森』の<エクステンデッド版>を観に豊洲まで行った。
この作品がいかに素晴らしかったかは<劇場公開版>の時にさんざん書いたが、16分長いこちらのヴァージョンは数段上の出来映えだった。スリリングで豊穣な世界観、まさに見事の一言に尽きる。

プロデューサーは「<劇場公開版>、<エクステンデッド版>ともに完全に異なった方針に基づいて監督が編集した“ディレクターズカット”だ。前者はより主人公たちのエモーショナルな部分が強調されており、後者はより映画全体の雰囲気、世界観を重視した構成といえる」とコメントしているが、この経緯、ちと苦しいと思う。
確かに<エクステンデッド版>は“雰囲気を重視し、余韻のあるつくり”と言われればそうで、非常に繊細な作りが施されている。しかし、抽象的な論議はおいといて、単純に<エクステンデッド版>は展開がわかりやすい。最初に編集がなされたのが<エクステンデッド版>だったらしいので、ものは言い様、<劇場公開版>は短縮版であるといっているようなものではないか。

とある日本映画が100分に編集されたところ、「観客に長い印象を与えるから99分にしてくれ」とイチャモンがついたと聞く。そんな観客を小馬鹿にしているようなことが本作でもあったのではないのか?
監督が150分にまとめ上げたところ、“2時間半では長い”と言われ、監督のあずかり知らぬところで短縮されたか、もしくは監督が不本意ながら再編集をしたのか……と、ついつい邪推を重ねてしまう。


posted by 山崎達璽 at 21:15| 映画レヴュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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