2013年02月05日

成田屋の思い出と……

2013-02-05 21.35.33.jpg最初に成田屋を観たのは、1993(平成5)年10月の名古屋・御園座。
『め組の喧嘩』と『助六』でした。
19歳、代ゼミの名古屋校に通っていた頃。
初めての祖母との観劇でした。祖母は「團十郎は口跡がねえ」と。

そして、最後に観たのが、昨年7月の新橋演舞場。
澤瀉屋襲名の口上、『将軍江戸を去る』『黒塚』。

この間、20年あまりですから、思い出の舞台を挙げたら切りがありません。
1999(平成11)年12月歌舞伎座の『釣女』。
猿之助(2代目猿翁)・團十郎・玉三郎・勘九郎(18代目勘三郎)という夢の顔合わせ、とか。

昨年7月、観劇の報告を電話で話した後、祖母は脳梗塞で倒れ、一気に認知症が進行してしまいました。
現在、とても成田屋の話なんて出来ません。
今夜、もし祖母と電話出来るなら、
「おばあちゃんはああ言ったけど、成田屋は口跡は悪くなかったと思うよ。ただ、調子が独特なだけ。それもまたいいよね。澤瀉屋だってそうだし」
そんな話しをしているでしょう。

紀伊國屋、天王寺屋、神谷町、京屋、中村屋、
全盛期の澤瀉屋とうちの祖母……
僕の人生を豊かにしてくれた歌舞伎は歌舞伎座とともに過去のものになってしまいました。
まだしばらく思い出に寄り添っていたいと思います。

posted by 山崎達璽 at 22:12| 筆のすさび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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