2008年04月06日

監督はピッチャーだ。

我がドラゴンズが好調だ。3カードを全て勝ち越し。そして勝ち方も実にいい。非常に堅牢なチーム作りがなされている。 
連日スカパーで中継を観つつ、改めて思った。 
監督はピッチャーと同じだ。 
マウンドに上がるとき描くのは完全試合だ。が、そんな夢はめったやたらにない。エラーでも出れば夢は引き算されてノーヒットノーランに。ヒットが出れば完封。点が入れば完投。さらに入れば勝ちが付けばいいなあとなり、そのあとはもうせめてチームが勝てば……とどんどん引き算をしていく。そんな孤独な闘いをするのがピッチャーである。 
監督も同じだ。最初に描くヴィジョンはお金やら時間やらあらゆる現実問題の中でどんどん妥協させられる。完全試合なんて黒澤明でもなしえたことはないだろう。そして疑心暗鬼になるのも同じ。 
さて、僕の今回の映画はどうだろうか。完投? いやいや、なんとか勝ちが付いたところだろう。ただ、いい勝ちをしたとは思う。想像しえなかった好プレーあり珍プレーあり。すさまじい完封試合もいいが、こんなドラマ性に富んだ一勝も鮮烈に記憶に残るはずだ。


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2008年03月28日

『宮城野』完成!!

今日は初号試写。これをもって『宮城野』が完成する。 
 
一昨日の夜からの不調で、朝食後に嘔吐。極度の緊張もあるのだろうか。酒井君とのランチをキャンセルして、上映開始の15:00ギリギリに調布の東京現像所に着く。すでに毬谷さん、佐津川さんをはじめ多数の関係者が。 
最後列に瀬川さんと座ったが、目の前に毬谷さんがいる。これはさらに緊張するな〜。112分間精神力が保つかな……。 
そして上映終了。関係者、その知人からはすこぶる好評。毬谷さん、とっても喜んでくれた。 
「情に流されずハードでビターな仕上がり」 
今日これが一番嬉しい感想だった。 
会議室を借りて軽い打ち上げがあり、その後居酒屋でささやかな打ち上げ。近くに座った浮世絵アドバイザーの新藤先生に絶賛していただいた。考証的におかしなところはないわけではないが、それは映画としての嘘であって、それよりもなによりもドラマとして大変素晴らしいと。 
もっともっとこの時間に浸りたいが体調が芳しくないので、一次会で失礼する。 
 
企画立案から約3年8カ月、幾多の艱難辛苦を乗り越えて、映画『宮城野』は完成した。スタッフ・キャストはもちろんのこと、本当に多くの皆さんの力添えに感謝至極です!
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2008年03月26日

0号試写

15:00から0号試写がある。ほぼ完成しているのだが、念のための最終チェックである。28日に来られない一部関係者がちらほらと。あと映倫審査が。 
仕上がりに問題はなく、映倫審査はPG-12指定に。残る大仕事は初号試写だ。
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2008年03月16日

ダビング完了

316.jpg7巻全ての作業が終了。 
 
10:00から今度はフィルムで上映しながら全巻の音のバランスをみる。18:00、全作業終了。これをもってダビングは完了。 
映画の製作工程としてはこの後も続くのだが、ほとんどは機械的な作業であってもう監督の出番はなし。これでこの映画の演出は全て終わる。全然実感が湧かない。足かけ4年、この映画を作ってきた。だからこの映画を作ることが日常であって、終わってしまうことは非日常である。 
 
“ほぼ”完成試写は26日、完成試写は28日だ。
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2008年03月15日

ダビング3日目

10:00から作業開始。4巻目を復習して、5巻目を再度チェック。クリアな頭で観ると結構気になるところが……。作業は夜中まで掛かる……。
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2008年03月14日

ダビング2日目

1日目が終わったのが25:00過ぎだったが、非常にいい雰囲気で順調。五反田のカプセルホテルに泊まるが、音に対する神経が異常なほどに過敏になっていてまったく眠れず。 
 
10:00から2日目の作業が始まる。14:00に毬谷さんに来てもらって一言台詞を録り直す。終わったのは23:00。今日も非常にクリエイティヴな雰囲気の中、作業が進む。4/7までは完了。5巻目は仕込みまで。 
昨夜のカプセルホテルに懲りて、「これじゃあクリエイティヴィティに影響が出る」とか訳が分からん理屈を言ってプロデューサーに泣きつく。結果、ウイークリーマンションを2泊分取ってもらえる。
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2008年03月13日

ダビング1日目

313.jpg10:00にダビングが始まる。112分を7巻に分割して、1巻ずつミックスをしていく。今日の目標は2巻。3巻目の準備まではいきたい。 
僕は3泊分の準備をしてきた。
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2008年03月11日

ダビング

いよいよ13日からダビングが始まる。映画の仕上げの大詰である。 
ダビングと聞くと、たいていはテープからテープへのコピーを思い浮かべるだろう。しかし本来ダビングは音をミックスする作業を言うのだ。台詞や効果音や音楽などのバラバラの音をバランスを取りながら一本化する。近年、日本の映像業界ではMAと呼ぶことが多い。これはデジタルでこの作業をやるようになったときにMulti Audioというソフトを使ったからだとか。今はPro Toolsが主流だから、よく考えると変な言葉だ。ちなみに海外ではやはりダビングを使うらしい。日本では映画業界だけがPro Toolsを使いながらダビングと頑なに言い続けている。 
思えば、映画のときはポスプロなんて呼ばずに仕上げと言うなあ。 
ちなみに普通、長編映画のダビングは3から7日掛かる。うちは4日間。この作業は不眠不休になるのが通例だ。
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2008年03月02日

いやらしく挑戦的

音楽を映像にのせる作業を行う。映像に合わせて音楽を録っているのでズレることはないのだが、オープニングとエンディングだけは曲に合わせて映像を作っていった方がカッコ良く極まるからだ。とはいいつつ、あまり合わせすぎてもPVみたいになってしまう。そこらへんの案配が難しいところなのだが……。結果としては非常に巧くまとまる。いやらしく挑戦的な感じだ。エンディングは特に激しくて、「監督 山崎達璽」どうだ!!と言わんばかり。
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2008年03月01日

成就

昨夜、終電までになんとかレコーディングが終わった。まる2日掛けて15曲、さらに野崎クンの即興的なピアノによる2曲を収録。相変わらず彼は天才である。特に映像に合わせたときの尺調整ではその能力が遺憾なく発揮される。それはひらめきという安直な一言では片付けられないと思う……。 
ピアノ、ウッドベース、チェロ、ヴァイオリンによるメイン・テーマがまたすごい。エンディングに流れるのだが、ストーリーの余韻をブッタ切るような挑戦的な激しい曲だ。今回は余韻に浸るとか観客に委ねるラストを避けたかった。余韻に浸る間もなくブッタ切られ、放り投げられるエンディングにしたい、そんな思いがこのテーマ曲によって成就した。
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2008年02月29日

再びレコーディング

229.jpg今日は終電間に合うかな〜。 
 
左はチェロの柏木広樹さん、真ん中は野崎良太クン。
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2008年02月28日

ネットカフェ難民

レコーディングが終わったのは日付が変わってから。終電に間に合わず。携帯のバッテリーが切れる。こんな時に限ってスペアも充電器も持っていない。しょうがないから早稲田からタクシーで新宿に行きネットカフェ難民になる。今日のレコーディングが素晴らしかっただけにとても寂しい気分に。ただ今4:30。もうすぐ始発だ。
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2008年02月27日

音楽レコーディング

227.jpgいよいよ音楽レコーディング。ピアノ、ヴァイオリン(×2)、チェロ、ヴィオラ、ウッドベース、ギターという編成。11:00スタート。終電に間に合うかなあ。
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2008年02月17日

サントラ

野崎クンの自宅で楽曲の打ち合わせをする。彼は今回の作曲のために実家からグランドピアノを運んできていた。『未来講師めぐる』のメインテーマを生で弾いてもらったりとなごやかに打ち合わせが進む。彼との付き合いも10年を越した。 
『宮城野』の楽曲、かなりいい感じに仕上がってきている。野崎ワールドの新境地だと思う。エンディングのメインテーマがすこぶるいい。客電が点くまで席を立つ客はいないかもしれない。 
レコーディングは27と29日。かなりハードな作業になりそうだが実に楽しみだ。
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2008年02月16日

坂東薪車さんの口上

216.jpg先日は寺田農さんに口上をお願いしたが、実は劇中にもう一箇所、声の出演がある。僕はそれを是非歌舞伎俳優にやってもらいたかった。そこで挙がったのが上方の花形・坂東薪車さんである。スケジュール的にかなり無理はあったのだが、なんとか調整がついて、今日はその収録に大阪松竹座に出張。2時間で録ってすぐ帰るという強行軍だ。松竹さんは稽古場を提供してくださり、薪車さんと試行錯誤しながら18テイクも録った。薪車さんは公演直後で、きっとお疲れにもかかわらずろいろなパターンを提示してくれて、どんどんといいものを作り上げてくれた。40秒あまりの短い口上ではあるが、これは素晴らしいものになった。 
『宮城野』にまたイケメンが増えた〜!
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2008年02月07日

アフレコ

今日は朝からアフレコがあった。 
まずは絵草紙店の口上。これはずっと応援をしてくれている寺田農さんが(声の)特別出演してくれた。寺田さんには事前に仮編集を観てもらっていたので、即座に声のトーンやスピードを絶妙に映像に合わせてくれた。一発でOK。流石だ。 
続いておかよ役の佐津川愛美さん。全体の構成をみて、襖の向こう側から聞こえる一言が必要と判断。これをオンリーと呼ぶのだが、まずはそれから。前後の演技を観てもらって何度もテストする。3カ月も経つので不安がっていたが、録音ブースの彼女はすっかりおかよに戻っていた。流石だ。続いてセリフの中でイントネーションが気になる部分を録り直す。僕の映画は1カットが非常に長いので、後で見直すと、例えば「だからきっと」のような一言だけが気になることが多々ある。これは前後に合わせるのが難しいはずだが……彼女はなんなく(←かどうかは分からないので、そこは彼女の公式ブログでチェックを!)こなしてしまった。 
 
あ〜しまった。佐津川さんに『蝉しぐれ』のDVDの特典ブックにサインをもらおうと思い続けているのに、今日も忘れてしまった。
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2008年01月30日

次の段階へ

今日ようやく映像の編集がまとまった。明日スタッフ内で試写をして(昨今はAvid Allを呼ぶ)、それで問題がなければ(もう変えないぞ〜)、ここから1カ月半は音の作業に入る。野崎君によって音楽作りも始まっていて、いよいよゴールが見えたかな。 
当初2週間もあれば映像の編集は終わると踏んでいたが、結局まるっと1カ月掛かってしまった。最初に撮った素材を全部脚本通りにつなげてみたところ、どうもコンセプトとズレが出てしまったからだ。字で書いたものとそれが映像化されたときにギャップは必ずと言っていいほど出る。これをいかに修正するかが勝負である。修正とは言っても追加撮影をすることはまずあり得ないので、それが意味するのはシーンの順番の入れ替えや削除だ。まあほとんどは削除につきる。僕はこういう時、案外クールだと思う。ああこのカットは苦労したな〜などと言う思いはつるっと忘れられる。だからバッサリ切り落とした部分が多々ある。DVDの特典映像は『ブレードランナー』並かも。 
ちなみに脚本段階からその存在の必要性をめぐってもめにもめたラストシーンはしっかりと残した。原作戯曲を飛躍してしまっているとは思うのだが、これは舞台中継ではなく映画である。そこに脚本家や監督たちの解釈が入るわけであり、原作への敬意を忘れない限りそれはあってしかるべきである。 
 
「出来はどうだ?」と聞かれたら、僕は「大好きな映画になった」と胸を張ってと答える。
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2008年01月26日

規格外

今日はツケ打ちと拍子木を収録した。ツケ打ちとは歌舞伎で見得をしたときなどに鳴る、あの「バタッ、バタッ」という音。拍子木とは舞台の始まりや終わりに「チョーン」なる、あのお馴染みの音である。 
なにせ通常の映画でやることではないのでなかなか勝手が分からず、18:00-20:00の予定が23:00まで掛かってしまった。 
この作品は、映画の規格外の作業が多すぎる……
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2008年01月21日

音楽打ち合わせ

編集がまとまってきたので(もう1コマたりとも変えないぞ〜!)、今日は野崎クンと音楽の打ち合わせ。彼とは3本目なので順調に進む。大学4年生の頃、『夢二人形』で彼と出会ってちょうど10年だ。やっとここまで来れました
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2008年01月16日

編集再開

今日から編集再開。昨日は家にこもって脚本の酒井クンと構成を検証した。充分に予習した上で作業に臨んだので存外スムースに進む。 
ここまで熟成されると、やむにやまれずカットしたシーンが多々ある。DVDの特典映像や予告編に使ってくれれば浮かばれるのだが。
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