2008年12月05日

『GSワンダーランド』

20081114071059.jpg本田隆一監督の『GSワンダーランド』を観る。
本田君とは大学院以来の友人だ。まさに彼のワールドが炸裂した作品である。非常に楽しくて爽快。僕はグループサウンズには疎いが、そこは本田君の料理の仕方が秀逸。
栗山千明が実にいい。芝居も声も存在も、さらには造形的にかなりのツボ。ずっと興奮しっぱなしだった。
サントラ、買います。

今年の2〜3月。『宮城野』の編集を東映ラボテック内で行っていたのだが、本田君もこの作品を仕上げていた。僕は編集に頭を抱えていたが、彼はいつものように飄々と作業をしていたなあ。


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2008年12月02日

『私は貝になりたい』

ようやく『私は貝になりたい』を観た。

ミーハーかもしれないが、僕は“大スターの出演映画”は結構好きだ。確かに演技がどうこうって問題もあるが、それよりも旬のきらめきは得難いものだ。ただ、それが“オレ様映画”になってしまうといかんともしがたい。スター様が脚本や演出に口を出し現場を仕切る……まあ、古今東西よくある話だ。
『私は貝になりたい』は中居クン主演の、まさに大スターの映画だ。だって丸刈りになるだけで充分な宣伝効果になったしまうんだから……。しかしながら、決してオレ様映画にはなっていなかった。序盤の演技は軽いなあと思うところもあったが、だんだんと熱が入り、終盤は鬼気迫るものがあった。食事制限をして精神的に追いつめられたとか。『宮城野』の時に毬谷さんも食事をほとんど取らないで現場に臨んでいたが、クランクアップの日に撮った処刑のシーンなんて鬼神の如き凄まじさであった。中居クンは新境地かもしれない。

わずかな出演ながら愛之助さんの日高大尉が素晴らしい。捕虜の処刑を直接命令して、その責任を取って自決する上官の役である。登場から尋常じゃない緊張感が漂っていた。一挙手一投足にしびれた。エンドロールが終わってすぐメールしてしまった。

さてさて、2時間を越す上映時間、ちょっと疲れた。展開の濃度を上げるためにフェイクの展開も多々あったが、「私は貝になりたい」とタイトルにもなっているし、処刑する結末が分かっているので少々辛い。
CGを多用してスケール感を出してみたり、紅葉や雪のロケーションをしてみたり……そして、例によって久石譲のオーバーな音楽。どれも無理矢理大作感を出しているようで奏功していない。

僕は東京裁判史観には絶対的に反対である。勝者が敗者を裁くなんておよそ裁判とは言えない。石坂浩二が誇り高く演じた矢野中将が処刑の間際にそこを声高に言う。市民に対して無差別に絨毯爆撃をしたアメリカの戦争責任はないのか!と。思わず拍手をしたくなった。
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2008年11月06日

『P.S.アイラブユー』

評判のいい『P.S.アイラブユー』を観る。うーん、今一つ。音楽の多用など細かい演出がしっくりこなくて最後まで乗り切れなかった。
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2008年11月04日

『ICHI』

張り切って『ICHI』を観に行く。眼目はもちろん綾瀬はるかだ。
うーん……うーん……
感想は「無」だ。『隠し砦の三悪人』の時と同じで何も思うことはない。綾瀬はるかを堪能したければ『僕の彼女はサイボーグ』を観ればいい。
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2008年10月25日

『羅生門』デジタル完全版

黒澤明の名作『羅生門』のデジタル完全版を観に東京国際映画祭に行く。ものすごく期待をしていたものの、正直、大した感動がなかった……。『宮城野』を撮るに当たってのヒントがいっぱいあったので、ここ数年何度も観ているのが理由の一つだろう。それに『新・平家物語』でデジタル修復の素晴らしさを体感してしまっているので、今一つそこにも魅了されなかったのだろう。
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2008年10月21日

『容疑者Xの献身』

『容疑者Xの献身』を観る。
こういうテレビシリーズの映画化の話になると、決まってドラマを観てたとか観てないとかそういう馬鹿な論議になるが、いったい何の意味があるのか?一本の映画はどこまでも一本の映画である。ドラマも原作もそれに比してどうこうという会話はまったくもって愚の骨頂である。

さてさて、いやぁ、良かった〜。
「献身」というタイトルが示すようにここに描かれるのは自己犠牲だ。かなり『宮城野』に近い。後半泣いてしまった……。
何と言っても、松雪泰子。薄幸そうではかなげ。でも木村多江とは違う。元ホステスという影のある色気の毒気。思わずハッとさせられる。
福山雅治と堤真一はキャラクター造形に疑問を抱いた。そのものになりきらないまま変に作り込み過ぎているように感じた。
ハンス・ジマーの『ブラック・レイン』を思わせるサントラも秀逸。
スクリーンサイズをシネスコにしたのは電話のシーンのカットバックを横並びで見せたいからか。これはちょっと欲張り過ぎかな。
お手軽ではなく、ずいぶんと丹誠込めて作った秀作である。
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2008年10月16日

『最後の初恋』

『最後の初恋』を観る。このいかにもハリウッド的な恋愛映画は僕にはまるっきりダメだった。

しかし嵐の夜の男女はなぜにあんなに燃えるんだろうか。以前後輩が台風の夜に彼氏の家に行くかどうか迷っていたので、「絶対に行きなさい」と言い放ったことがあるなあ。
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2008年09月18日

『おくりびと』

34歳の誕生日、非常に評判のいい『おくりびと』を観に行く。
うーん、確かにこれはいい映画だった。真面目で地味なテーマながらここまで成功したのはキャスティングの妙だろう。とにかくモックンがいい。粛々と執り行われる「納棺の儀」をあんなに美しく魅せられる俳優は、古今東西、彼を置いていないだろう。セクシーという言葉がぴったりだ。僕の大学の友人の斎藤孝太郎クンが指導したチェロの演奏も秀逸。山崎努、余貴美子も実にいい。
北野映画だとあんなに大げさになる久石譲の音楽もしっとりと胸に響く。

ちなみに本編のチェロを演奏していたのは柏木広樹さん。『宮城野』のエンディングで流れるメイン・テーマは柏木さんの演奏だ。

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2008年09月08日

『Sex and the City』

『Sex and the City』を観る。
テレビシリーズは全く観たことがないし、これは絶対女子の世界だろうと恐る恐る足を踏み入れたのだが……最高だった。多くの共感を呼ぶ女子の世界もそれなりに理解できたし(しかも楽しく)、ビッグのだらしなさは僕の映画に出てくる主人公男子キャラそのものだ。
世の男子たち、この映画を観ずして女子のことを語るなかれ!
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2008年09月04日

『ラストゲーム 最後の早慶戦』

『ラストゲーム 最後の早慶戦』を観る。
悪い映画ではなかったが、予想通りの無難な出来。高齢者向けとでも言おうか。こういう映画も必要ではあると思う。
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2008年09月02日

『崖の上のポニョ』

ようやく『崖の上のポニョ』を観る。
世の中では賛否両論らしいが、僕の周囲では肯定・絶賛派が多い。秘訣は、大人の感覚で観ないこととか。
うーん、頑張ってはみたものの……やはり僕にはさっぱり意味不明だった。途中飽きてきて、最後は唖然。
『千と千尋の神隠し』から感じ始め、『ハウルの動く城』ではっきりしてきたことがついに到達してしまった。
それは、ジブリのブランドと子供向けの美名のもと好き放題やることだ。それが宮崎ワールドであり、『ポニョ』はその極致だ。
あの一度聴いたら忘れられない主題歌。汚い大人のニオイがプンプンするではないか。象徴的である。

『風の谷のナウシカ』は今観てもまったく色褪せない永遠の傑作である。しかし僕はもう宮崎駿にはついて行かれない。
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2008年08月27日

再び『男はつらいよ』ニュープリント

再び東劇に『男はつらいよ』のニュープリント上映を観に行く。
まずは27作『浪花の恋の寅次郎』(81)。松坂慶子がどこまでも眩しい。ハッとさせられる表情が随所に。酔っぱらって寅さんの宿に上がり込むシーンはシリーズ屈指のエロス。寅さんと芦屋雁之助演じる宿屋の若旦那が、東京と大阪の男の恋愛論を語りながら歩くシーンも秀逸。二人の演技は当然のこと、構図もカット割りも絶妙のバランスである。
続いて29作『寅次郎あじさいの恋』(82)。こちらは正直、今ひとつ。それが狙いなのだろうが、マドンナのいしだあゆみがその華奢さと相まって暗すぎる。またストップモーションやスプラスティック・コメディばりのコマ落としなど、変な技巧に走ってしまっているのが残念。フラッシュカットでマドンナを回想させるあたりもとても安直(『武士の一分』でもこれをやってたなあ)。ただし陶芸家の大御所を演じる十三代目片岡仁左衛門が素晴らしい。これを堪能できるだけでも観る価値はある作品である。
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2008年08月24日

『男はつらいよ』ニュープリント

酒井君と東劇に『男はつらいよ』のニュープリント上映を観に行く。
僕らは大の寅さんフリークだ。DVDを全巻持っている僕も相当だと思うが、酒井君はもっとすごい。幼少の頃から両親と劇場で観続けていたとか。おぼろげな記憶は32作『口笛を吹く寅次郎』(83)、はっきりと覚えているのは37作『幸福の青い鳥』(86)からだと言う。
今回のリバイバル上映の眼目は、シリーズ屈指の名作と言われる17作『寅次郎夕焼け小焼け』(76)だ。僕は日本映画の傑作だとも思っている。そのニュープリントをスクリーンで観られるなんて至福だ。

まずは22作『噂の寅次郎』(78)から。マドンナの大原麗子が可愛い。小林麻央ちゃんを思わせる。いぶし銀の志村喬もまたいい。

ところでニュープリントの割には状態が今ひとつ。デジタル・リマスターではないのでネガのパラ・傷は致し方ないとしても、黒いゴミと傷はプリントについたものだろう。あと映写のピントも甘いなあ。

そして『寅次郎夕焼け小焼け』。テレビ・ビデオ・DVDで10回以上観ているがスクリーンでは初めて。さすが名作だ。マドンナの太地喜和子をはじめ、全キャスト・全スタッフのの息がバッチリ合ったんだろう。何もかもが素晴らしい。お客さんもこれが名作だと分かって観に来ているのだろう。笑いのツボが気持ち早間のように感じた。
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2008年08月21日

『ダークナイト』

バットマン・シリーズの最新作『ダークナイト』を観た。

このシリーズの第1作『バットマン』が公開されたのは1989(平成元)年冬。中学3年で受験勉強に苦しめられている時期だ。そうだ、忘れもしない。僕は好きだった女の子と観に行った。しかもクリスマスイヴに。結局は片想い。ちょっと素敵な思い出だ……。

だからと言う訳ではないが、以来このシリーズは観ていない。19年振りのバットマンだ。

うーん、悪くはない。悪くはないが凹む。人間ってここまで醜いかって部分をとことんえぐる。えぐる。そりゃ僕だって性悪説の方が真理だと思うけど、ここまでやらなくても……。最近の精神状態にはあんまり良くないなあ。
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2008年08月19日

『スカイ・クロラ』

渋谷東急で『スカイ・クロラ』を観る。これは傑作だった。16:30頃終わったのだが、いまだに余韻に浸っていたい。
非常に観念的で小難しい作品だと思う。強いて言えば『ブレードランナー』に近い。世界観がなかなかつかめなくて展開していくが、編集のリズムが僕の生理にぴったりで実に心地よく進んでいく。終盤で謎を台詞で一気に喋ってしまうのだが、これが案外スッと入ってくる。それがあまりに素晴らしくて涙が出てきた。
世界に誇るべき傑作の誕生だ。
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2008年07月22日

『ザ・マジックアワー』

ようやく『ザ・マジックアワー』を観る。
いつもの「109シネマズ横浜MM」。本編(シネスコ)が始まるもスクリーンはヴィスタのまま、画面は縦長。数秒して異常に気付いたのか映写を止め、スクリーンを広げる。そのまま上映を続ける。客電を点けて上映をやり直すべきだろう! しかも、上映終了にお詫びもなし。僕はアカデミー会員として入場しているので金を返せとは言えないが、他のお客さんにはしかるべき謝罪・返金をすべきだ!!
そんなこんなであまり気分よく観られなかったのは事実だが……しかし、この映画はどうなんだろう。
まず公開時に三谷さんが出まくるパブはやり過ぎだろう。そこまでしなくても観るのに!と辟易した。
そしてこれはジブリ作品にも言えるのだが、もう三谷ワールドをさんざん味わってきたので食傷しているのだ。「映画のセットみたいな街ね」という舞台設定の強引さを冒頭で台詞で言わせて、それをコメディだから許してねと2時間引っ張るのはちょっと無理。今回はアクが強すぎで、もういいだろう、もう勘弁と何度も呟いてしまった。
監督にとって映画は一作一作が勝負だから過去と比較するのはナンセンス。それは承知で言わせてくれ〜。『THE 有頂天ホテル』は良かった。
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2008年07月09日

『ぐるりのこと。』

『ぐるりのこと。』を観た。橋口監督のこれまでの世界を踏襲しつつも新境地を開拓していた。ちょっと尺の長さを感じたが、リアルなようでどこか浮き世離れした感覚は秀逸。
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2008年06月30日

『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』

昼過ぎに打ち合わせが終わったので、期待に胸ときめかせて、テーマ曲を口ずさみながら『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』を観る。
いやはや。ガキの頃のあの胸躍る思いはどこへやら。文字通り老骨に鞭打って頑張るインディにはエールを送り続けたが、何だか終始白けた。イヤな大人になり果ててしまったからか。冒険アドベンチャーに慣れっこになってしまったからか。それともインドでインディばりの冒険旅行をしてきたからか……。
まんま『未知との遭遇』のクライマックスはなんだ〜! 考古学ロマンの謎解きを宇宙人でやってしまったら元も子もなし。
ケイト・ブランシェットが魅力的じゃなかったら最低映画の烙印を押してた。今年のラズベリー賞は確実かと。
posted by 山崎達璽 at 16:20| 映画レヴュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月23日

『幻影師アイゼンハイム』

日比谷シャンテで『幻影師アイゼンハイム』を観る。なるほど、確かに衝撃のラストだ。途中の伏線にまんまと騙され、ラストはやられた〜という爽快感に包まれた。単純な僕はしてやられたが、勘のいい人は途中から伏線に気付いていたとか。それでも楽しめたということは映画としての出来が上等だということ。惜しむらくはかつて二人が恋に落ちたこと、今再開して焼け木杭に火が点いたことを印象づけるエピソードがなかったことかな。
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2008年06月05日

『僕の彼女はサイボーグ』

20080605124417.jpg20080605163542.jpg常連の109シネマズMM横浜で『僕の彼女はサイボーグ』を観た。画像は入り口のパネル。サイン入りだ。
『猟奇的な彼女』(01)『僕の彼女を紹介します』(04)の韓国人監督が日本を舞台に日本人俳優で撮った日本映画である。外国人監督による日本映画のためだろうか、どうも感覚の違いを覚える箇所が多々あった。残虐な描写なんて、日本人ならもうちょっと控えめにするだろうなあとか。ストーリーの設定や展開でもあったかな。まあそれは致し方ない。つくづく映画は監督のものだと思う。

それよりも何よりも、これは綾瀬はるかファンにたまらない映画だ。彼女の魅力が全開だ。サイボーグの役をやらせたらたぶん世界中に彼女の右に出る俳優はいないだろう。その素晴らしさたるや「SF映画の原点にして頂点」と称されるフリッツ・ラングの『メトロポリス』(27)に登場するマリアに匹敵すると言っても過言ではない。

『僕の彼女は綾瀬はるか』と言ってみたい。
posted by 山崎達璽 at 17:42| 映画レヴュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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