2013年03月22日

久々のフィルム(35mmプリント)上映

舞台や映画を観るとき、どうにもぼやけてしょうがないので、昨年の夏から眼鏡男子になりました。
ただ、それ以外の生活ではまったく必要としていないので、掛けてるとすごく疲れます。
観終わると、目も肩も痛くなり、頭痛もします。

今日の映画館、そんな疲れがあまり出ませんでした。
というのも、久々のフィルム(35mmプリント)上映だったのです。
すっかりDLPのデジタル上映に慣れていたので、最初はちょっと違和感を感じました。
フィルムはパーフォレーションを引っ掻くので、よく観ると常時画面が微かに揺れています。
画面上にパラと言われるホコリや傷も出るし、約20分ごとにロールチェンジがあるので右上に白いパンチが出ます。
安定した美しさがあるかと言われたら、現代では否定的は意見が多いでしょう。
でも、フィルムで育った人間としては、“ああ、懐かしい”とまではいきませんが、しだいに安堵感に変わっていくのです。

そう、それで、約2時間後、客電がついても、あの疲労感はさほどないのです。
科学的にも医学的にも説明する知識は持ち合わせていませんが、きっとアナログだったからだと思います……。

日本の未来のために……
いいか、少年たち、
エロサイトではなくエロ本を観よう!


posted by 山崎達璽 at 21:05| 筆のすさび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月21日

BOØWY 1224(劇場上映)を観てきました

2013-03-21 12.47.13.jpg我が青春のBOØWYの解散宣言が行われた、1987(昭和62)年12月24日の渋公ライヴが劇場上映されるということで、いそいそと先行上映の第1回目に行って来ました。
TOHOシネマズ川崎は150人中10人ぐらいでしたでしょうか、ちょっと肩透かしを食らった感じでした。
まあ、もう四半世紀前の話ですから……アラフォー独特の世界なのでしょう。
しかも、この映像は2001(平成13)年12月24日にDVDリリースされているので、いまさら幻でも何でもなく、ただ“劇場で観られる”、その一点だけなんですよね。
アラフォーを食い物にするレコード会社の商売にまんまとはまったヤツがここにいます(-_-)

でも、良かったなあ。いいものは何度観てもいい(^^)
BOØWYのライヴ映像は数々リリースされていますが、やはりこの『1224』がベストだと思います!
これは断言できますね。
メンバーの演奏のテクニックがいかに卓越してるかも分かるし、それを含めたライヴ・パフォーマンスが圧巻。

さて、まずはテクニカルなお話。
地上波のデジタル化に伴い、今、僕らの目には16:9のワイドサイズが標準になりましたが、本作はスタンダード(4:3)。
さすがにこれはどうしようもありません。
撮影はフィルムとは言えども16mm。16mmにはスタンダードしかないんです。
もちろんフィルム本来の独特の風合いは存分に味わえました。
そして、16mmは1ロールが約11分。11分ごとにロールチェンジをしなくてはいけません。
常にその緊張感と闘いながらの撮影になります。
音は割と長く録れるので、この作品の編集は“音ありき”になります。
撮影は5台のカメラを回していたそうですが、それでもやはりカメラを回せていない“空白”が出てしまっています。
普通、そういう場合は似た画を代わりにはめたりしてごまかすんですが、本作ではそれをやっていません。
白味になったり黒味になったり、『ONLY YOU』の途中なんて40秒近く飛んでしまいます。
そこらへんの潔さがまたいい!
昨今の撮影現場では「編集で何とかしよう」「CGで」「合成して」とかすぐにぬかすヤツが多くて、そのたびに虫酸が走っているので、この潔さはストレス解消になりました。

一方、音については、“今回の公開の為だけに、フルチューンされた5.1chサラウンド”だそうですが、これはほとんど代わり映えしなかったですね。
歓声とか拍手は5.1chっぽさが出ていますが、曲は全然……。
ヴォーカルに至ってはいかにもデジタルで、名古屋弁で言う“とっきんとっきん”な感じ。

今度は演出的なお話。
僕らは本作を観るとき、“解散を宣言する”と分かっていて観始めます。
だから、冒頭からその伏線らしき瞬間をいろいろと感じます。
合間合間の表情、MCの内容など。アンコールの『MEMORY』『ONLY YOU』なんて顕著です。
あとに解散宣言があるからこうなるんだと思うと、とても腑に落ちるんですね。
とても演出の勉強になりますよ。

それから、終盤のアンコール前の『NO.NEW YORK』の途中では、突然、渋公前に集まった群衆の映像が映し出されます。
それを機に、メンバーの演奏、会場内の観客、会場外の群衆の3つの映像を中心にカットバック(同時進行)していくんです。
つまり、いきなり群衆の映像が入ってきた瞬間から、本作はライヴビデオからドキュメンタリーへと昇華していくんですね。
このタイミングと構成が実に素晴らしい。非常に優れた編集です。


……と、長々と書いてしまいましたが、DVDを持っていても、これは是非劇場で堪能して欲しいですね!

posted by 山崎達璽 at 18:46| 筆のすさび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月08日

デビュー作『夢二人形』15周年

2013-03-08 12.08.08.jpg先週、専門学校の今年度最後の講義だったので、僕のデビュー作『夢二人形』を学生に観せました。
完成してから数年は、大学の卒業制作をいかに“作品”として見せるかに必死でしたが、今となっては“思い出のアルバム”みたいなもので、甘酸っぱい懐かしさに浸れます。
当時は23歳。青臭いなりに、恋愛や人生を語ってみたり……。
我ながら、よくもまあこんなに生意気な映画を作ったものだと褒めてみたり(^^;)

ふと気付けば、完成したのは1998(平成10)年の今ごろ。
学内の審査員には鬼籍に入られた先生方もだいぶいます。
もう15年の時が流れていたんですね。
20代から30代への15年間ですから、そりゃいろんなことがありましたよ(^^)

作品を最初に評価してくれたのは水野晴郎さん。
続いてフランスの新人映画祭で評判を呼び、翌1999年のカンヌ映画祭の新人部門にノミネート。
その後は韓国やイタリアの映画祭に招待されたほか、国内の映画祭やイベントにもいっぱい呼んでもらいました。

作品に携わったメンバーからも多くのタレントを輩出しています。
元ニッポン放送アナウンサーの小口絵理子、国内外のクラブシーンで人気を博す野崎良太(Jazztronik)、桜塚やっくんも忘れてはいけませんね(^_^;)
そのほか、様々なジャンルでみなさんご活躍です。

画像は作品の最初と最新の形態。
撮影は16mm白黒フィルムで、完成もやはり16mm白黒フィルム。
(上映プリントは何本かありますが、これはまさにカンヌ上映版!)
その後デジタル上で手を加えて2004(平成16)年にDVD発売しました。
今でもAmazonなんかで買えますので、是非に〜!





posted by 山崎達璽 at 12:54| 筆のすさび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月17日

あの“シベ超”イベントに出ます!

先日制作発表された、あの“シベ超”シリーズの新作『シベリア超特急 エピソード1(仮)』のイベントへのゲスト出演が決まりました。

『ぼんちゃん大いに語る!! 〜EPISODE 1〜』
○日時:2013(平成25)年4月14日(日) 13:00〜(開場は12:30)
○会場:阿佐ヶ谷Loft A(JR中央線阿佐谷駅パールセンター街徒歩2分)
○チケット:前売1,500円/当日1,800円(共に飲食代別)
  前売はローソンチケット【Lコード:35974】、阿佐ヶ谷Loft Aウェブ予約にて
○詳細はこちら

実は僕のデビュー作『夢二人形』(98)を最初に評価してくれたのは、ほかでもない水野晴郎先生なんです。
そして、愛之助さんを初の映画主演に抜擢したのも水野先生でした(『シベリア超特急5』)。
そんなご縁もあり、このたびのトークゲストにお招きいただきました。
気の利いたお話しが出来るかどうか不安ですが、是非みなさんお運びください!

『シベリア超特急 エピソード1(仮)』の関連記事はこちら
↑実は、僕、これに出演することになっています。
『ラストエンペラー』の坂本龍一ばりに頑張りたいと思います(^^)/


posted by 山崎達璽 at 13:16| 筆のすさび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月06日

神様になり、不動明王になった成田屋

成田屋の密葬が営まれた今日、関東は雨・雪・みぞれの荒天でした。
まさに日が陰るとはこのことでしょうか。

成田屋は九代目の時に神道に改宗していて、十二代目の諡(おくりな)は
「瑞垣珠照彦命(みずがきたまてるひこのみこと)」だそうです。

十二代目は神様になりました。
新装歌舞伎座には神様がいないと云うなら、
十二代目が鎮座ましましてくれることでしょう。
新装歌舞伎座が呪われていると云うなら、
十二代目が不動明王になって邪気を払ってくれることでしょう。


posted by 山崎達璽 at 20:53| 筆のすさび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月05日

成田屋の思い出と……

2013-02-05 21.35.33.jpg最初に成田屋を観たのは、1993(平成5)年10月の名古屋・御園座。
『め組の喧嘩』と『助六』でした。
19歳、代ゼミの名古屋校に通っていた頃。
初めての祖母との観劇でした。祖母は「團十郎は口跡がねえ」と。

そして、最後に観たのが、昨年7月の新橋演舞場。
澤瀉屋襲名の口上、『将軍江戸を去る』『黒塚』。

この間、20年あまりですから、思い出の舞台を挙げたら切りがありません。
1999(平成11)年12月歌舞伎座の『釣女』。
猿之助(2代目猿翁)・團十郎・玉三郎・勘九郎(18代目勘三郎)という夢の顔合わせ、とか。

昨年7月、観劇の報告を電話で話した後、祖母は脳梗塞で倒れ、一気に認知症が進行してしまいました。
現在、とても成田屋の話なんて出来ません。
今夜、もし祖母と電話出来るなら、
「おばあちゃんはああ言ったけど、成田屋は口跡は悪くなかったと思うよ。ただ、調子が独特なだけ。それもまたいいよね。澤瀉屋だってそうだし」
そんな話しをしているでしょう。

紀伊國屋、天王寺屋、神谷町、京屋、中村屋、
全盛期の澤瀉屋とうちの祖母……
僕の人生を豊かにしてくれた歌舞伎は歌舞伎座とともに過去のものになってしまいました。
まだしばらく思い出に寄り添っていたいと思います。

posted by 山崎達璽 at 22:12| 筆のすさび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月29日

『暗殺の森』仏版サントラ

2013-01-29 21.20.39.jpg「山崎さんの人生ベストワンの映画ってなんですか?」
「言っても知らないと思いますよ。マニアックだから」
「僕、映画好きなんで分かりますよ! 教えてくださいよ〜」
「ベルナルド・ベルトルッチの『暗殺の森』です」
「……」
「……」

その『暗殺の森』(70)の未発表曲を含むサントラがフランスで発売されました。
1000枚限定とか(^^;)
どこまでも続く蒐集癖道です。さっそく買いました。

左上が1992年に日本で初CD化されたもの。
右上が1995年にアメリカで発売されたもの。

中央が、今回のフランス版。
8曲の未発表音源がありながらも、なぜか既発表の2曲が入っていません。

にしてもこれは名盤。
不動の我が生涯ナンバーワン映画です。

posted by 山崎達璽 at 22:17| 蒐集癖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月23日

大島監督への憧れ方のひとつ

2013-01-23 20.03.26.jpg画像の右側に大きく写っているのは、1999(平成11)年に公開された『御法度』のパンフレットの一ページです。
このヴィジュアルはいろんなところに使用されていたので、ご覧になった方も多いかもしれません。
今となっては監督自身がアートワークに登場することは珍しくありませんが、当時、少なくとも僕は度肝を抜かれました。
そして憧れを抱いてしまったのです。
それからです、僕も、「方向性が見えない」「何がしたいの?」とさんざん言われながらも前面に出るようになったのは。
左に小さく写っているのが、最初に大々的に僕がアートワークに出た、2001(平成13)年の上映イベントのチラシです。
とはいえ、しょせんは小心者ですから、素、というか、普段着(洋装)では恥ずかしくて、作品のテイストに合わせた着物姿で武装をしなければなりません。
男きもの道に入っていったきっかけは、大島監督へのひとつの憧れ方だったのです。

posted by 山崎達璽 at 21:01| 男きもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月16日

NHKスペシャル『父と子 市川猿翁・香川照之』についての随想

2013-01-06 22.45.10.jpg件のNHKスペシャル『父と子 市川猿翁・香川照之』ですが、さすがに正月休み最後のゴールデン中のゴールデンに放送されただけあって、様々な感想を見聞きします。
僕の目が勝手に選り好みしているとは思いますが、圧倒的に絶賛派が多いですね。それは父と子の生き様に対するものであったり、あそこまで突っ込んだ取材の姿勢に対してだったり。

もちろん、否定的な意見もあります。一番多いのは、
なぜに藤間紫さんに触れないのか?
確かに、猿之助・紫と云えば、“W不倫の果て……”の枕詞で語られてしまいます。そりゃ人類の歴史は所詮男と女が全て。その切り口がいちばん興味を引いて単純明快です。僕も幕の内外からいろんな話を聞きましたが、その真意なんて当人しか分からないことでしょう(苦笑)。
もちろんNHKの性質上、やはりそこには触れられないはず。でも、別の角度から見ると、これは父と子、さらには長男と長男が主軸です。背負っているものは比べものになりませんが、僕も長男の長男なので、その複雑な関係性はよく分かります。58分という放送時間で、そのデリケートな主軸がぶれてしまうと番組として成立しなくなってしまうと思います。まあ、そこらへんは民放さんに譲るということでしょうか(苦笑)。

それと、あのドキュメンタリーで描かれていることが全て真実だと錯覚してしまうのも危険です。
例えば、口上の引きの画。時系列では初日の舞台とされていますが、初日の猿翁さんは挨拶の最後に両手を掲げていたので、あれは別の日の映像です。そういうのは他にもあるでしょう。ま、これは映像の世界ではホワイト・ライですし、重箱の隅をほじくるような話なので置いておいて……
肝心要は、物事は多面的ですし、人間には多面性があります。ドキュメンタリーは作家(ディレクター)による一つの「解釈」に過ぎないと思うんです。取材した素材をその「解釈」に基づいて取捨選択して編集して仕上げていく訳であって、それは真実とは別の物です。

あのNスペについて、“綺麗事にすぎない”という辛辣な意見も散見しました。やはり、ホントのところは当の本人たちにしか分からないことです。でも、僕はそれでいいと思うんです。僕は高校2年の時に三代目市川猿之助の歌舞伎を観て、自分なりに解釈して、それから三代目さんの芸術観や人生観、生き様そのものを知るようになって、また自分なりに解釈して、それで自分の人生が豊かになったわけですから。

posted by 山崎達璽 at 22:34| 筆のすさび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月09日

NHKスペシャル『父と子 市川猿翁・香川照之』

2013-01-09 16.31.11.jpg1/6(日)にオンエアされたNHKスペシャル『父と子 市川猿翁・香川照之』を改めて観ました。我が敬愛なる猿翁さんですから、一度目はその濃度の高さに消化しきれずで、それでも今日はいくばくかは冷静に観られました。

よくもこんな密着が出来たなあとホント、感心してしまいます。派手さはない作りですが、終始一貫した客観性と冷静さ。すごいディレクターです。それを許した父子もまたすごい度量。
ディレクターの取材ノートはこちら

いろいろと名場面がありますが、あまり触れられないであろう箇所を二つ。

猿四郎さんと化粧の稽古をしている中車さん。スマホにある化粧の画像を見ながら、「最初、おやじがやってくれたヤツは……」と。「おやじ」って。男子はよく分かるんじゃないですかね、この感覚。人前では「おやじ」って呼ぶんですよね。本人の前では「お父さん」とか「父さん」って呼ぶくせに。中車さんの口から自然に「おやじ」って出たの、すごく感動的でした。

久方振りの化粧の稽古をする猿翁さん。その準備をお弟子さんたちがやっていて、あれは猿紫さんでしょうか。「お化粧ね、もう使うことないと思ってたから複雑なんじゃないでしょうかね……」と師匠の気持ちを代弁していましたが、お弟子さんたちが本当に嬉しそうで、いい顔をされていました。
みんなそうですよ。この襲名は「もうない」って思ってたことの連続でした。これでもかこれでもかと。そこがいかにも澤瀉屋です。

「喜びも哀しみも苦しみも全て ここには真実がある」
との猿翁さんの言葉が胸にしみいりました。

中車さんの覚悟の初舞台、猿翁さんの奇跡の復帰、それぞれの最初の瞬間に客席に居合わせたことを我が生涯の誇りにしていこうと思います。

posted by 山崎達璽 at 17:25| 筆のすさび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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